地域:群馬県
付き合ってもすぐに別れてしまう恋愛ばかり繰り返していたため、ちゃんとしたお付き合いをしたことがありませんでした。
30歳になるまで一人の人とちゃんと向き合ってお付き合いをした経験が無かった私は、
それまで「付き合おう」というちゃんとした言葉がないまま、なんとなく始まってしまうお付き合いの仕方ばかりをしていました。
元々恋愛体質ではなく学生時代はもちろん、社会に出てからも男性と異性の友だち以上の関わりを持ったことがなかったんです。
それが28歳頃から急に年齢的な不安や肉体的に男性経験が無いことへの焦りが自分の内側で目覚め始め、
「せっかくの若さを何もせずに枯れさしてしまうのは嫌だ」という気持ちに後押しされるがまま、
ネットを通じたSNSやマッチングアプリなどを通じて自分から積極的に出会いを探すようになりました。
でも、このときはまだ、真面目に恋愛をしたいという気持ちよりも、周りの女性と同様に自分も恋愛対象として異性に見られたいという気持ちが強く、性的に見られることも嫌などころか嬉しいとさえ感じていました。
そもそもがこうした不純な動機だったので、「彼氏」という存在よりも先に、結婚を意識した、アラサーの社内恋愛かつ肉体関係ありという今思えばとても中途半端な「ちゃんとした恋人未満」の関係を持った人が何人かいました。
とにもかくにも自分が女性として見られることが嬉しくて、そこで心の満足を得ていた頃でした。
ある人に言われた「付き合ってもそんなに簡単に終わっちゃうんじゃ虚しいでしょ」という言葉
私の中で2週間で終わった恋愛も、1ヶ月で終わった恋愛も、3ヶ月で終わった恋愛も、どれもそれぞれに楽しかったし、
失った直後の悲しみや辛さはあっても未練を感じたこともなく、自分にとってはもう整理がついているものでした。
自分がそうしたくてした、ということも含めて自分自身の行動に後悔はありませんでしたし、それがどんな結果であれ受け止めてきました。
そんななかで、信頼する年上の男友達から言われた言葉が私の心を動かしました。
その男友達には恋愛で何かあるたびに愚痴を聞いてもらったり相談をしていたんですが、
彼は私に「でもそんな彼を選んだのはあなたなんだよ。あなたは恋愛のスピートが速過ぎる。
もっと慎重にじっくりゆっくり相手をまず知り、そのなかでちゃんと合う相手を見極めてほしい」と言いました。
そして、「付き合ってもそんなに簡単に終わっちゃうんじゃ虚しいでしょ」とも言ってくれました。
その言葉がずっと私の中に残っていて、彼のくれた言葉からいろいろ考えるうちに「やっぱり今のままじゃダメだな」と自分の中で腑に落ちるものがありました。
そこから、慎重さもそうですし、これまでのようにハイスピードで関係を進めようとするのではなく、もっとゆっくりじっくり育んでいきたいと思うように意識が変わりました。
彼が言ってくれたのは恋愛に限ったことではなく、私がこれまでの人生の中で最も苦手としていることそのものだったんです。
一人の相手と長い時間をかけて信頼や愛情、友情を育んでいくこと。
これが私がずっとコンプレックスとして抱えてきた最たるものでした。
ちょっと違うなと感じたり合わないと感じたらさっさとあきらめて簡単に自分から関係を切っていた私にとって、彼の言ってくれた言葉はグサリとくるものでした。
しかしだからこそ、とても大きな意味を感じたのも事実です。
そこから、今度からはちゃんと時間をかけて愛情や友情、信頼を育んでいけることを目標に自分に本当に合う相手を探して、誠実に向き合えるお付き合いをしようと思ったのです。
老舗で信頼性も高いマッチングアプリを通じて彼氏を探すことから始め、そして登録して間もなく、相手を見つけました
それまでもいくつかスマホで使えるマッチングアプリを利用していたんですが、軽い出会いを求める方も多い現状もあり、
もっと自分に合ったものはないかと探していたときに、あるアプリと出会いました。
そのアプリはマッチングアプリの中でも古参と呼ばれるタイプのもので、名前は知りませんでしたが運営元が大手の有名企業だったため、ここなら信用できるかなと思い登録しました。
他のアプリ同様、プロフィールや画像を用意したりと、初期設定でやることはそれまでと変わりません。
ただ、より自分の性格や価値観と合った人に目を留めてもらうため、幅広い異性に受けるような要素は入れず、あくまで等身大の自分らしさが伝わるように意識をしてプロフィールを作成しました。
年齢も自分と同 年代で、住まいも同じ関東圏であること、そして自分の価値観や人柄と合うことを重視し、相手を探す旅に出ました。
3日ほど頻繁にアプリを覗く中で、気になる男性を一人見つけ、その人に自分からメッセージを送り、幸運にもその方とお付き合いすることになりました。
大きく変わったのは、自分の生活を律するようになったことです。
彼とお付き合いをするなかで私が常に心がけていた点は、恋愛感情の大きさではなく、異性の親友あるいはパートナーとして、彼に信頼してもらうことでした。
それまでの私は相手が自分に何をしてくれるかで恋愛感情の大きさを測ったり、彼女ならしてくれて当たり前だよねというようなことばかり相手に求めていた気がします。
連絡の頻度にしろ、デートの頻度にしろ、お金の使い方にしろ様々に彼女として特別扱いされることを求めていました。
でも、今回の恋愛では違います。
そういったすぐ目の前のことよりも、もっと大らかな目で長いスパンで関係を考えることができるようになりました。
そして、今お付き合いしている彼は私にはもったいないくらいのステキな人です。
信じることよりも、まず自分が信頼される人間になること、そして自分がいかに彼の誠意を裏切ることなく、ちゃんと誠実に向き合えるかを出会ってからずっと考えています。
信頼されるためには、自分自身の生活や人生を大切にして、生活習慣を整えたり健康管理をしたり、自分を律することが大事だと今は考えています。
今の私にとって恋愛感情は二の次、三の次です。
好きな気持ちは早い段階で消えてなくなるかもしれませんが、信頼や友情は長く残ります。
日々努力を重ねてゆっくりじっくりと築いていくものだからこそ尊いのだと今は思うからです。
これからも、自分が誠実な人間でいられるように努力していくつもりです。