地域:神奈川県
告白しても、失恋の連続でした。
地方の大学を卒業して憧れの東京順風満帆な会社員として働き始めた私にとっては、あとは彼氏が出来れば完璧でした。
そしてさっそく友人に誠実で真面目な男性を紹介してもらい一年間ほど付き合ってはみたものの、どうしても私から好意が湧かずに別れるに至りました。
そんな経験から「次こそは、私から好きになった男性に告白してOKを貰う形で付き合ってみよう」という目標を掲げ、
同僚の営業マン、高校の部活の後輩、合コンで知り合った公務員にそれぞれ告白したものの、なんと3連敗。
もはや私は完全に自信を無くして意気消沈し、
会社以外の時間は引きこもってオンラインゲームに費やすようになってしまいました。
結婚を視野に入れた彼氏が欲しい。
そうして気がつけば30歳目前です。
友達や同僚から結婚式に招かれる事も増え、子供が産まれた話もチラホラと耳にするようになりました。
実家に帰れば母から「あんた結婚はどう考えてるの?もうすぐ30なんだから少しは真剣に考えなさい。」と捲し立てられる始末。
私だって彼氏が欲しいのです。
でもどうしたら好きになった相手と付き合えるのかまるで分かりません。
自分自身はこんなに悩んでいるのに、周りはどうしていとも簡単に彼氏を作ったり結婚をしたりしているのか、
検討すら付かなくなっていました。
「こうなったらもう一生一人でいいかなぁ。」と考えなくも無かったのですが、
やはり私はどうしても結婚は諦められませんでした。
まさかの出会いがありました。
そんな日々を過ごしていた私ですが、まさかの出会いがオンラインゲームの中にありました。
私がやっていたゲームは一人で敵を狩るには限界があり、どうしてもギルドのような集団に属さなければなりません。
そこで社会人オンリーのギルドに入っていたのですが、ある日オフ会を開催する事になりました。
とはいえゲームのオフ会なので、出会いは全く期待していませんでした。
「自分みたいなモテないタイプの人間が集まるのかなぁ。」と卑屈な気持ちにすらなりながらオフ会に行ってみると、
そこで一人の男性に一目惚れをしてしまったのです。
彼はイケメンでもパリピでもなく何処にでもいる目立たないタイプでしたが、なぜか私は彼から目が離せなくなりました。
それから会話をしてみて改めて「この人だ。」と確信を持つ事が出来ました。
それからゲーム内やオフ会で機会があれば彼に近づくようにして機会を伺い、
一年後のバレンタインに告白をしてお付き合いをするに至りました。
全てが薔薇色になりました。
あれだけ鬱々としていた日常でしたが、彼氏が出来た事で全てが薔薇色に輝き始めました。
会社で仕事をしていても、実家に帰省する時も、一人で家にいる時も、何もかもが楽しく感じられるのです。
もちろん彼とデートをしている時が一番楽しいので、いつも週末が楽しみで楽しみでなりませんでした。
彼も同じくそう感じてくれたようで、付き合い始めてから一年後にプロポーズをされて結婚し、今では一男一女と共に4人で幸せに暮らしています。
時々、あの絶望感しか無かった時間を過ごしていたからこその、この幸せなのかなぁとも思っています。
当時に戻ってしまう悪夢にうなされる事もありますが、
結果オーライという事で全てを受け入れてより良い未来に繋げて行きたいと思っています。