
離婚直後は心の余裕などない
29歳で離婚をした私には、当時まだ小さな子供たちがいて、新しい恋愛を楽しむ余裕などありませんでした。
実家に世話になりながら仕事を掛け持ちし、空いている時間は子育てと家事に明け暮れていて、自分のことなど構ってはいられない状態でした。
正直言って男なんてこりごりと思っていて、もう金輪際男に頼って生きるという生き方だけはしたくない、自分の足でしっかりと立って子供たちを育て上げなければいけないと考えていました。
元夫にかぶせられた借金返済と、自分で立ち上げた事業を何とか軌道に乗せなければならないと考えていたので、恋愛なんてする時間はないし、邪魔になるだけだという思いの方が強かったです。
義兄から言われた一言
仕事も全力で頑張り、自分のお店もうまくいきかけており、休みの日にはもっぱら子供のいない姉夫婦と一緒に出かけることが多く、アウトドアが趣味の義兄の影響で私の子供が男の子なので、実家の両親も含めて良くキャンプに出かけていました。
ある日のキャンプの夜、子供たちが寝静まった後に義兄と二人で飲んでいると、彼がもうそろそろ恋人を作った方がいいと言ったのです。
仕事も順調で家族の仲が良いのは良いことだけれども、私もまだ31歳で若いし、家族以外で頼れる人がいたほうがいいと言われ、それがきっかけでもうそろそろ恋愛をしてみてもいいかもと思えるようになりました。
一度失敗した私がまた恋愛をすることなどいけないことだと思い込んでいたので、あの言葉がなければ今も一人だったかもしれません。
きっかけは私のお店のお客さん
私は自分でエステサロンを経営していたのですが、お客さんの年齢層は高めで、おばさまたちからとてもかわいがってもらっていました。
その中の一人の方がラウンジを始められてお店を手伝ってくれないかと持ち掛けられたのです。
私が離婚をしたばかりだという事も知っていて、少しでもお金が稼げた方がいいだろうと、少しだけでもアルバイトをしてくれないかと言われ、自分の顧客という事もあってお店を閉めた後数時間だけお手伝いをするようになりました。
そこに来られたお客さんが運命の彼でした。
最初はお客さんの一人としか見ていなかったのですが、知り合って数か月が経ったころに彼がバッサリと短髪にしてきたことがあり、その時にこの人すごく私のタイプだと感じたのが意識をするようになったきっかけでした。
死ぬまで一緒にいたい人
当時私が32歳、彼は36歳でしたが、お互いビックリするほど強く惹かれあってしまい、本当の意味で寝る間も惜しんで会っていました。
この歳になって、彼にも別れた奥さんのところに子供がいる父親なのに、まるで10代のような気分で、常に声が聴きたい、会いたいという気持ちがあり、これほど人のことを好きになったことは無いと思えるほどでした。
その後、彼が少しでも一緒にいたいと私の実家の近くに引っ越しをしてきたのを機に、私の息子たちを連れて4人で生活をするようになりました。
息子たちのことも本当に大切にしてくれるので、自分を大事にしてる以上に嬉しくて、ようやく運命の人を見つけることが出来たのだと思っています。
それからもう15年以上経ち、息子たちも成人していますが、好きな気持ちは安定して落ち着きましたが死ぬまで一緒にいたい人です。

