広島県
わざと彼氏を自分から作らなかった
若いときは、仕事・遊びと自分のしたいことを思い切ってすることが一番大切だと思っていました。
子どもの頃は親の言うことを何でもよくきくいい子で育ち、学校や会社では先生や上司に素直に従う優等生として生きてきたが、せめて成人になったならば彼氏の言うことをきいて自分の自由を奪われるのは我慢できませんでした。
男の人は勝手なもので、少し付き合い始めると束縛をし始めます。
どんな服を着るか、髪型にするか、化粧はおさえて・・などなど、自分の所有物のようにいちいち注文を付けられることに嫌気がさしていました。
別れる時の理由にそのことを何気に伝えるとそれが愛情だと答えられ、今後彼氏はお互い不幸になるから作らないと心に誓っていました。
だんだん一人で生きていくことに不安を感じてきた
そうして男の友達はたくさんいても、特定の彼氏を作らないように生きていきました。
何人も彼女になって欲しいと告白も受けて二人で食事にも行くことはあっても、近づく雰囲気になるとわざと距離を置いて遠まわしに拒否をする技を身に付けていきました。
若いうちはそれでも寂しくはありませんでした。
たくさんの女の友達もいたし、何人も声をかければ遊んでくれる男の友達がたくさんいました。
それが、ある年齢になると女友達はもう彼氏ができたり結婚をし、男の友達は私よりもっと若い女の子と付き合い始めました。
「このまま、一人で生きていくことができるのかしら。」
急に休日ひとりになると、不安を感じるようになったのです。
職場でずっと私を見ていてくれた人
寂しい気持を持ちながら生活していると、何となく全てがつまらないものに見えてきました。
今まで楽しめていた音楽もドライブも一人では何も楽しめなくて、ただ何かを持っているような気持ちで日々を過ごすだけで、この状態から逃げたくても逃げられないし誰も助けてくれないと、ずいぶん落ち込む日々が続きました。
それでも仕事は楽しく、職場の人たちとも仲良くできていたのでなんとか生活を続けることができ、皆とたまには飲みに行ったり外出したりしていました。
そうしているうちに、自然に私のそばにいて癒される存在がいることに気付いたのです。
それが今の夫です。
職場の中でどこかにはいるんだけれど気にならず、近づいて鬱陶しくもないけど安心できる存在、それが彼でした。
思った以上の幸せをくれた彼
付き合うことはまだ気持ちが決まらずにいた私を、彼は一定の距離で見守っていてくれました。
私の気持ちは分かっていたようで、まったく無理意地もせずただそばにいてくれて、私から連絡すればすぐに来てくれて、一緒にいて安心できる存在に変わっていきました。
「嫌なことは絶対しないけれど、自分は君を大切にしたいんだ。」
いつしかそのメッセージが何も言わないけれど、私に伝わるようになりました。
一緒にても自由で安心感が持てる存在に出会い、「幸せってこんなものなんだ」と初めて彼に教えてもらいました。
自然に流れるように私たちは結婚し、結婚前より、結婚した後の方が更に私を大切に彼はしてくれています。
出会うべき人に出会えた幸せを毎日噛みしめています。