東京都
痴漢体験で男性恐怖症。彼氏を作ろうとしても壁を作ってしまっていた私
小学生の頃、家族と行ったデパートでの出来事です。
いつも遊びに行くところだったので、買い物の途中、家族と別行動をし私は一人で文房具を見に行きました。
そこで痴漢にあったのです。
声も出せぬまま振り返り、目があった相手はなぜか見覚えがある相手…そうなんです。
痴漢をした男性は、デパート内で対象の目星をつけ、タイミングを見計らっていたのです。
エスカレーターで後ろにいたこと…家族と歩いている時にすれ違ったこと。
違和感を覚えていたのか、顔を見て少し経った後、幼いながらもそのことに気付いた時、とても恐ろしくなりました。
胸が大きかったことも関係してか、昔から男性絡みで良い思いをしたことがあまりありませんでした。
勇気をもって一歩踏み出しても身体のことで嫌な思いをする。
少しでも接触があると、幼い頃に感じた怖さが蘇り、男性に対して壁を作ってしまっていました。
背中を押した友人の恋
男性に対して壁を作るようになっていた私が大学に進学し、リカという友人ができました。
ほぼ一日中一緒にいて楽しく過ごし、彼氏なんていらないというくらい大学生活を満喫していました。
相反して、周りはどんどんとカップルが成立していきます。
ゼミの友人、授業で仲良くなった友人…。
大学は出会いの宝庫。
サークルにも素敵な先輩方がたくさんです。
それでも今一歩、踏み出すことができませんでした。
しかし、友人としてであれば同世代の男性とは少しリラックスして話せるようになっていきました。
特にユウキはリカと3人で仲良くしており、一緒に出かけたりもしていました。
そしてある日、リカから「ユウキを好きになったみたい」と打ち明けられたのです。
その時のリカの顔がとても女の子らしくて可愛かったのを覚えています。
私は2人を応援していました。
少しずつ距離が縮まっていく姿を見ている時「恋っていいな、あんなに輝けるんだ。私も彼氏が欲しいな」と思えるようになったのです。
友人がキューピッド…男性恐怖症だった私の背中を押してくれた
リカとユウキがめでたく付き合うことになり、男性への恐怖心も少しずつ薄れていきました。
2人がデートしている時間、私はサークルの友人と遊ぶようになりました。
「近くの大学に高校時代の友達がいるんだけど飲まない?」
そう誘われた時、私はすんなりとOKの返事をしました。
ドキドキしながら向かった飲み会。
そこで出会ったのがリョウでした。
男性陣のまとめ役的な存在で、イケメン。
気さくに話しかけてくれ、盛り上げてくれるリョウがいる飲み会はとても楽しいものでした。
連絡先を交換し、友人からも「リョウが気に入ってるって」と聞いて浮かれていました。
しかしすぐに、彼も誠実ではない遊び人だということが分かりました。
見る目もないし、男性はもう信じられない…。
もう彼氏はいいや。
そう思っていた時、私を元気付けようとしてくれたのがリカとユウキでした。
「俺が紹介する男なら大丈夫だろ!俺を信じろ」
謎の自信を持ってユウキが紹介してくれた男性。
しかしリカを大事にしているユウキのことは私も信頼していました。
そうして出会ったのがショウタでした。
初めて知ったあたたかい気持ち
はっきり言えば、ショウタは全く好みの顔ではありませんでした。笑
しかし話し方がとても穏やかで、柔らかい笑顔の持ち主です。
私のとりとめのない話もよく聴いてくれる優しい人。
妹がおり、女性の話を聴くことに慣れている様子でした。
態度も紳士的で、同い年の男性と比べてもすごく大人な雰囲気でした。
そんなショウタに告白された時、すでに私の方がずっとずっとショウタのことを好きになっていました。
最後の壁を乗り越えるのを恥ずかしがっていた私を受け入れ、それをそっと取り払ってくれたのです。
ショウタと付き合うことになり、包み込まれたようなあたたかい気持ちになりました。
以降、男性恐怖症は完全には治らないものの、とても軽くなり異性とも気軽に話せるようになりました。
更なる進学と就職で道が分かれ、結局ショウタとは離れ離れになりましたが、今でも気持ちを軽くしてくれた、初めての彼氏にとても感謝しています。