地域:神奈川
生意気で可愛げが無いにもほどがある
「彼氏が欲しい!」と言いふらしていると、友人たちが色々な飲み会を企画してくれました。
そこで出会った、かっこよかったり、面白かったり、ちょっと気に入った男の子達に、なんか自分からアプローチするのが恥ずかしかったのです。
ちょっと自分に過剰に自信もあったので、すかしてかっこつけてましたが、誰も何も言ってきてくれませんでした。
ちょっとブーだけど愛想の良い友人達は次々とカップルになっていきました。
私は人見知りで、そもそも初対面の人と話すのが得意な方ではありません。
出会いを飲み会や友人の紹介に頼っていたのがそもそも間違いだったのかもしれません。
愛想がいいわけでもなく、面白いことをいうわけでもなく、そして絶世の美女でもないただの人が、むすっと座っているだけで彼氏ができるなんて都合の良い話はそうそうないのです。
花火大会が私を追い詰める
花火大会に浴衣を着て彼氏と出かけるのが夢でした。
花火を見ながら何の内容もないくだらない話をしたい。
暑いし動き辛い浴衣は、彼氏のためでもないと着たくないのに、いつも女の友達と連れ立って出かけては、会場でカップルをうらめしく思っていました。
その女の友達ですら、彼氏ができるとあっさり私を捨て去り、楽しげに彼氏と花火大会です。
もしかしたら、友達に彼氏ができずにいつまでも私と一緒に花火大会に行ってくれていたら、そんなに彼氏を欲しくならなかったのかもしれません。
もはや彼氏と花火大会に行きたいのか、友達に負けたくないのか、自分でもよくわからなくなっていましたが、とにかく彼氏がどうしても欲しかったのは事実です。
もう初めましてはやめよう
友人の企画する飲み会、いい感じの人がいるんだよの紹介。
頑張って行ってみましたが何の収穫もなし、男の友達すらできませんでした。
「これは方向性が間違っているんじゃないか?」考えてみると、これまでお付き合いに至らないまでも、自分に好意を見せてくれた異性は学校の同級生ばかりです。
道端を歩いていて知らない人にいきなり告白されるレベルの美女ではないので、出会うことが目的の出会いではなく、気が付いたら隣にいた系を狙うことにしました。
もう何ヶ月か前から始めていたファーストフード店のアルバイトで、そういえば初めて会ったときから初めて会った気がしない不思議な男の子がいました。
好きなのかも、と思ってから向こうに彼女がいることが発覚。
その彼女の相談に乗ったり、しんどいけど絶対離れないで近くにいる、をモットーに苦節2年、ストーカーのように彼に貼りつき、彼から交際を申し込まれたときは驚き過ぎて「嘘だ」と叫びました!
ほんとに夢じゃないのかこれは?な日々
見た目から入ったわけじゃないし、どっちかっていうと三枚目な彼。
だけれど、待ち合わせをしても「本当に彼は来るのだろうか」と疑ってみたり、
「そもそもお付き合いしていることが嘘なんじゃないのか」
「罰ゲームだったらどうしよう」
「以前の根拠のない自信はどこへ行ったのか」
というネガティブな気持ちで、向こうから告白されたとは思えない、余裕のない動揺の日々でした。
待ち合わせに「彼が現れただけでしみじみ幸せ、本当に来たよ!」とこんな気持ちになったのは初めてです。
バイト仲間にこのように話すと、「ジャニーズのアイドルと付き合ってるんじゃないんだぜ」とバカにされましたが、本当に世界中の幸せを祈らずにいられないくらい幸せなのでした。