地域:東京都
メンヘラ女の彼氏転々虫
ズバリ私は見た目だけは人並み以上だったと思います。
今で言うメンヘラのようなもので、18〜22歳くらいまでを病み腐って生きてきました。
見た目だけはそこそこなせいで、確かにいろんな人がよってきますし、最初だけはみんな優しいのですが、それも数ヶ月もすれば喧嘩になり、私もメンヘラが悪化し、とてもじゃないけど付き合いを継続するのなんてまず無理な状態になりその当時は最長で半年という交際歴の短さを誇っていました。
そんな日が続いてさすがにめんどくさいなぁと嫌気がさしてきたので、特定の相手と付き合うのを諦めた時期がありました。
その間おそらく1年程でしたが、若い頃の1年というのは長く感じるものでした。
メンヘラ、孤独に気付く
どうせすぐ別れるからと男に嫌気がさして1人を選んだくせしてなんだかんだで寂しいとか思う日が来ました。
周りはクリスマスに誕生日、バレンタインデー。
みーんな楽しいことは彼氏と過ごします。
しかしこのメンヘラ、自分で選んだくせに楽しいことだけは楽しみたいと思ってしまうんですよね。
周りが羨ましかった。
またこの頃のメンヘラは仕事でもうまくいかなくなり、独りであることを実感する日がふえてきました。
何かあっても愚痴も言えない、何かあっても相談もできない。頼ることも泣くことも甘えることさえもできない。
そんな自分の虚しさにも嫌気がさしはじめ、彼氏欲しいなぁ、と夜中にポツリとつぶやくのでした。
メンヘラもと暗し
世の中には灯台もと暗しという諺があります。
身近な場所は暗くて気づかないという意味ですが、ご多分にもれずメンヘラもその灯台もと暗し状態でした。
1人だとずっと思っていたのに、陰ながら心配して様子をうかがってくれていた人がいました。
ついにメンタルが暴走し始めた頃、その人は優しく声をかけてくれ、ご飯に連れていってくれるようになりました。
もともと大して仲がいい訳でもないですし、見かねて面倒を見始めてくれたので誰も頼る人がいないのもあって大いに甘え出すようになりました。
そこで紆余曲折あって時間は過ぎ、最初はお互いに付き合うつもりもなかったのですが気がついたら彼はメンヘラをほっとけなくなり、見事に餌食となりました。
メンヘラの卒業式
まず気持ちが前向きになりました。
彼は楽しいことをたくさん持ってきてくれる人で、メンヘラ化しそうになる前にたくさん楽しみをくれました。
そんな風に楽しい毎日を与えてくれて、後ろ向きになる時間がなくなりました。
来週はこれを食べに行こう、明日はこれを作ろう、ここに行こう。
今週頑張ったからご褒美だよ、と色んなものを買ってくれました。
それだけではなく、愚痴も腐るほど聞いてくれます。
聞くに耐えない汚い言葉であっても同調してくれ、ときには叱ってくれたりもします。
今まではチヤホヤされるか見捨てられるかの2択しかなかったのでそれがとても新鮮でした。
毎日が明るいものになると当然病むことはなくなりますし、自信にもなりました。
そんな5年間が続いて、ようやくメンヘラを卒業しました。