男性恐怖症の高校生がバンドマンの彼に一目惚れ。複雑な恋愛の始まり

彼氏欲しい!彼氏の作り方〜3つの成功ポイント〜
まーちゃん 年代:40代
鹿児島県
目次

ストーカー被害に遭い、男性恐怖症になりました。

当時、私は女子高に通っていて、男性との出会いも、免疫もありませんでした。

周りがどんどん彼氏を作る中、私も彼氏が欲しくなりましたが、出会いがなく悩んでいたところ、見かねた友人に男友達を紹介されました。

しかし、数回電話のやり取りをしただけで、男性の下心に嫌気がさし、自分からお断りしたのですが、相手がしつこく、ついには、ストーカー化。夜に切っても切っても電話してきたり、住所を教えていないのに自宅にプレゼントが送られて来たり、学校周辺をうろつかれたり、かなり恐い思いをしました。

最終的には、友人達の助けで解決出来ましたが、その経験から、半年程、男性恐怖症になりました。

当時の私は、彼氏の意味もわからず、ただ周囲に合わせて欲しがっただけの子供だったから、彼氏がいなかったし、幼さにつけこまれて、ストーカー被害に遭ったのだと思います。

無愛想なバンドマンに一目惚れ

ストーカー被害の恐怖が薄れた頃、友人の誘いで、アマチュアバントのライブを見に行くことになりました。

薄暗くタバコの煙漂うライブハウスには、アルコール片手に音楽を楽しむ人達。私達は完全に浮いてましたが、せっかくだからと、背伸びしてカウンターにビールを注文。

しかし、目の前に置かれたのは、ウーロン茶。驚いて見上げた店員は仏頂面で、

「高校生はこれ。」

一言呟いて、プイッと奥に消えて行きました。

態度の悪さにムカつきましたが、正論なので諦め、客席最前列に陣取りました。

初体験のライブはとても刺激的であっという間に最後のバンド。

ワクワクしながら待っていたら、なんと、さっきのムカつく店員がマイクスタンドの前に現れました。

ビックリして固まる私と目が合うと、不機嫌な顔して、プイッと目を反らしました。

マジでムカつく、と思いましたが、歌を聴いてその思いは吹き飛びました。

彼の歌声はとても切なく、一瞬にして私を虜にしました。

しかし、見直したのも束の間、他のバンドマンと談笑していた私達に、

「子供は早く帰れ。」

と、また仏頂面で一言。

ムカつく、と思いながらも、またしても正論なので、仕方なく帰路につきましたが、その日から、彼の事が頭から離れず、自分でも理由がわからずムカつくと話していたある日、友人に言われました。「もしかして、あの人のこと好きになった?」その時初めて納得する自分がいました。

それからの私は、また彼に会いたくて、ライブハウスに通い、彼に会うたび少しずつ距離を縮めて行きました。

見えてきた彼の素顔は、とても人見知りで、曲がった事が大嫌い、冷たそうに見えるけど本当は優しい人。

彼を知るにつれて、好きな気持ちはどんどん膨らみ、もっとそばにいたい、彼に触れたい。

彼氏が欲しいと思った理由、好きな人の彼女になりたいと思うようになったからです。

一番好きな人がいなくなって

ライブハウスに通い、プライベートも友人の一人として彼と一緒に過ごし、周囲に告白を促されつつも踏み出せずに2年が過ぎたある日、彼の親友に呼び出されました。

夜景の綺麗な丘で一時間程の沈黙の後告げられたのは、

「あいつ、東京に行くんだ。」

彼は、音楽の道に進むため、一月後に東京に旅立つとの事でした。

彼の親友は泣き止むまでそばにいてくれて、泣き止んだ私に

「告白しろよ、アイツも待ってる。」

そう言ってくれましたが、私は踏み出せず、最後のライブの日が来てしまいました。

ステージを降りた彼に、花束を差し出したら、

「ちょっと、こっちきて。」

彼について行った先はライブハウスの非常階段。

振り向いた彼が徐に右手を出し、私も応えて右手を出して握手しました。

一瞬彼の手がギュッと強く握ったかと思ったら、私は彼に抱き締められていて、

「ありがとう。」

彼は一言言うと、私を離して、非常階段を降りて行きました。

それが私達の別れになりました。私は、見送りにもいきませんでしたから。

彼が旅立ってから、脱け殻のような毎日を過ごしていた私でしたが、ライブハウスには、通い続け、彼の親友やバンド仲間と懇意にしていました。

寂しくて人恋しかった当時の私は、次第にこう考えるようになりました。

彼氏が出来れば、彼の事を忘れられるかも知れない。

それからライブハウスに行くたび、いろんな人に話し掛け、そのうち彼の後輩からアプローチされ始め、一番好きな人を忘れるために自分から告白しました。初めての彼氏は、一番好きな彼と私の事も良く知る彼の後輩でした。

私は、一番好きな人を失った寂しさから、彼と出会ったライブハウスに通い、彼と共通点を持つ彼氏を探しました。

やっぱり、一番じゃない

彼氏が出来、周りに祝福され、最初は舞い上がっていた私。

彼氏の友達に紹介され、彼氏のファンに嫉妬されたり、バンドマンの彼氏を持つ優越感に浸りつつ、良い彼女だと言われたくて、料理も掃除も彼氏の友達付き合いも頑張って、勉強が疎かになり、次第に両親と不仲になりました。

それでも、彼氏のために努力する事をやめませんでした。

ですが、ある出来事がきっかけで急激に冷めていきました。

頑張る自分が一番好きな人を忘れるために無理をしていたと、やっぱり彼の事を忘れられないと痛感する出来事がおきました。

「何で昨日は来なかったの?彼氏に伝えたのに。」

私の友人が彼氏に伝えた事、それは、彼の帰郷パーティーでした。

私はその夜、彼氏の家で一人、飲み会から帰ってくる彼氏の帰りを待っていました。

彼氏は私と彼を会わせないために黙っていたのです。

私が彼の帰郷を知ったのは、彼がまた旅立ってから。激怒した私に彼氏は泣きながら、

「いつも怖かった、先輩が帰ってきたら取られるって。だって、俺は一番じゃないって分かってたから」

私は、何も言えなくなりました。

自分で見ないようにしていた自分の本心を彼氏に見抜かれていたから。

その出来事がきっかけになり、初めての彼氏と別れてしまいました。

やっぱり、自分の気持ちを誤魔化すように彼氏を作っても上手くいきませんね。

彼氏には言いませんでしたが、あの夜、私の携帯電話に無言電話がありました。

その電話は、一番好きな人の名前を呼ぶ声の後に切れました。

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