神奈川県
男性と張り合っていた私
35歳の会社員女性です。自分で言うのもなんですが、私は幼少期から恵まれた環境のもと、育てられました。
父は会社を経営しており、経済的に困ったことはありませんし、小さいころから、ピアノ、スケートなどの習い事も、私が望めばすべてさせてもらいました。
小学校から高校までは私立の学校に行かせてもらい、自分なりに猛勉強して、大学は世間で言われる「難関校」に入りました。
振り返ると、自分に自信があって、誰かに頼るとか、甘えるということはできない性分でした。
高校、大学と、男性の友達はいましたが、「彼氏」と呼べる存在の人はいませんでした。
心のどこかに男性と張り合っている自分がいて、そういう自分をよほど理解してくれる男性が現れない限り、付き合うということは考えられませんでした。
彼氏が欲しいと思った2つの転機
そんな私が、「彼氏がいたら」と思ったきっかけは二つあります。
一つは、友人の結婚式に参列したときのことです。
高校時代からの仲の良い親友で、ある意味、彼女が私にとって「彼氏」にかわる心のよりどころとなる存在だったのかもしれません。
その彼女の結婚式で、結婚する彼とその家族の心温まるエピソードを聴いて、男女が生活を共にするということは、ただ、「好き」「嫌い」のレベルを超えた次元のことなんだということを実感したのでした。
分かりにくいかもしれませんが、恋人、夫婦は、相手を自分の為に利用するのではなく、逆に自分が相手のために考え、行動していくということが実りある人生になるということを感じたのでした。
もう一つは、私が病気をしたことです。3週間ほど入院したのですが、その時に、人に支えられ、励まされることがどれだけの力になるかということを感じたのです。
そして、その支え、励ましが男女間でも存在したならば、幸せな家庭というものにつながっていくのだと思ったのです。
これまで気づかなかった彼の魅力
彼氏がいたらいいな、とは思いましたが、積極的に動いたということはありませんでした。
しかし、私の心境の変化によって、周囲が変わっていったような気がします。
それまでは、「男なんか関係ない」という風に、どこか突っ張って生きていた私でしたが、内面が変わったことによって、それまで遠巻きに見ていた男性が話しかけてきたりするようになったのです。
そんななか、職場の一年後輩のS君が一緒に仕事を担当することになった縁から始まり、デートに誘ってきたのです。
S君は、いわゆる「イケメン」ではないし、背も私より低いし、一見さえない雰囲気の男性でしたが、仕事ぶりは真面目で堅実で、周囲から信頼されていました。
そんな彼とデートしたとき、彼が、職場では見せなかった、頼もしさ、話の深さ、面白さを私に見せてくれました。
私は、彼の魅力に一つ一つ気づいていく中、彼からの申し出に沿ってお付き合いすることに決めたのでした。
本当の幸せとは
S君とは結婚を前提にお付き合いしています。
以前と変わったことは、自分自身が自分にも人にも優しくなれたのではないかと思います。
それまでは、「幸福」ということについて、外面的なことについて考えていました。
つまり、たくさんお給料をいただくこと、立派な家に住むこと、イケメンの彼と結婚すること等、そうしたことが幸せだと思っていました。
しかし、もちろんそういった外面的な部分も大事ですが、もっと大事なことは、心の部分だと。
大変な現実に直面しても、そこから逃げないで、諦めないで、勇気をもって前に進めるということが本当の意味での幸せなことだと思うようになりました。
そして、そうした人生の為に、彼氏がいて、結婚生活があるということも感じるようになりました。