地域:広島県
大学進学で生まれた距離は心の距離
私が高校三年生の頃、違うクラスの同級生とお付き合いをしていました。
受験シーズン真っ只中でしたので、一緒に勉強したり、時にはリフレッシュにデートへ出かけたり、辛い勉強漬けの日々も彼といるととても楽しく充実していました。
そして、私は田舎から大阪の大学へ進学、彼は地元の大学へ進みました。
地元から離れる時は、距離が離れようと、別々の大学に進もうと、私たちなら大丈夫だとお互いに確信していました。
しかし、大学の新生活はめまぐるしくキラキラしたもので、次第に私たちはそれぞれのキャンパスライフを満喫するあまり、連絡も取らなくなってしまいました。
そして、大学に進学してわずか三カ月でお別れすることとなったのです。
こうして私は彼氏がいない生活を送ることとなりました。
ポッカリ空いた心の穴
別れた地元の彼とは、大学に進学してからの三カ月の間で2回しか会わずにお別れしたので、新生活にはそんなに影響していないと思っていました。
しかし、別れてからの一人暮らしはそれまでとは全く違っていました。
直接は会えなくても、ささいな連絡を取り合う存在の大きさを実感したのです。
なにげない発見やその日の愚痴などを彼に報告するのが一日の終わりの習慣でしたから、夜寝る前になると連絡をする相手がいなくなってしまったことを嫌でも毎日実感することとなりました。
また、彼氏っていう存在は友人や親兄弟とは全く違うんですよね。
彼氏を失ってポッカリと空いた心の穴は、きっと新しい愛する人でしか埋められない。
そう気付いたとき、新しい彼氏が欲しいと思いました。
新たな恋人は、昔の友人
大学のキャンパスライフは、良くも悪くも出会いの連続です。
自らが出会いを求めていようがいまいが、毎日のように知らない人を見かけたり話したりします。
また、私が進学した大学はマンモス校として有名でしたので、一歩キャンパスに踏み込むと同世代の人がうじゃうじゃいる環境でした。
ある日、混雑する学食で友人数人と食事をしていると、見覚えのある人がいました。
まさか、と思いつつも近寄ってみると、同じ地元の高校で友人だった男性でした。
その彼とは、高校一年の頃は友人だったのですが、2年生からはクラスが離れて疎遠になったので、同じ大学に進学していることは知りませんでした。
こうして、地元を離れた所で地元の人と再会という出会いをしたのです。
嬉しいことは2倍って本当なんだ
彼とは、元々気が合う友人でしたので、大阪の大学という新しい環境の中でも仲良くなるのに時間はかかりませんでした。
お互いに一人暮らしなのもあって、自然に家を行き来するようになり、自然にお付き合いするようになりました。
すると、一日の終わりに一人で暗くなる時間も当然なくなるどころか、彼が近所にいてくれるという安心感や幸福感でいっぱいの日々に大変身です。
偶然にも彼が借りていた部屋が徒歩数分の場所にあるマンションだったことも大きかったのですが、もはや二人暮らしと言えるくらい一緒にいました。
また、不思議なもので信頼できる彼がいると学校生活の勉強やサークル、またバイトも上手くいくのです。
辛いことは半分こ、嬉しいことは2倍って本当なんだと実感した経験となりました。